Phoenix裏方担当の横井です。
やっと、やっと、やっとこのアナウンスができる日が来ました!
満を持して!まじ満持!(よくわかってない)
こうしてみなさまへ紹介できることを本当に嬉しく思います!
そして、みなさまに愛される革素材になることを願っています!
考えたけど、名前は結局「ブル」にしますw
目次
まずはおさらい:ブルってどんな革?
一般的な牛革は、食肉用や牛乳用の牛さんたちの皮から作ったものがほとんどです。
そのため肉や牛乳の品質優先で、生後2年以内のものが多く、それらの原皮はステアやホルスなどと言われたりします。
またそれより小さいものはカーフやキップと呼ばれる子牛の革も一般的です。
今回素材として使ったのはこういった皮ではなく、
去勢されていな雄牛で、その多くは種牛として育てられた牛の皮で、ブルハイドと区分されます。
2年以上生育されることが多く、その分皮膚組織も分厚くなります。
諸説ありますが一般の牛に比べて400頭に1頭や、10,000頭に1頭(なぜか聞いた人によって違う)の割合のため、希少な素材です。
生育年数や飼育環境の違いから、通常の牛革に比べて分厚く、また傷が多い傾向にあり、
かつては工業用革や青底と呼ばれる靴底用革として使われることが多い素材でしたが、
今回、Phoenixではファッション用途にブルハイドを加工しているタンナーさんと知り合うことができ、
タンナーさんの協力のもと、Phoenixオリジナルレザーとしてブルを完成させることができました。
なんか専門用語が多くなってごめんなさいね。
タンナーさんと出会ってから3年超時間がかかりましたが、
おかげで素晴らしい革を作ることができました!
それでは早速写真にてご紹介します。
百聞は一見にしかずということで
ずらずら〜。Photo by やまね
ご覧の通り、厚みを生かした独特のシュリンクが特徴の革です。
硬さ、はさほどなくアリゾナくらいの柔らかさをイメージしてもらえばいいかな、と。
厚いとこで10mmくらいあるけど。。(笑)
もちろんやります、A4サイズ。でも3mmにしてます
希少な皮、分厚い皮ということで、ご想像の通りお値段高めとなっております。詳しくは後ほど。
単純に厚みが分厚いので、鞣しや仕上げに使う薬剤の量が多いこと、
薬品の効果をしっかり行き渡らせる時間が通常よりもかかってしまうこと。
あと、単純に重いので1度に作れる革の量が少なくなってしまうこと。
値段が高くなる要素しかありません。
でも、そのDS単価になってでもやる意味あるな、と確信しております。
なので、カット革や1枚革だとハードルが高くなってしまいますので、
お試し用A4サイズも用意させていただきました。
ただし、A4サイズに裁断する都合上、原厚のままだと刃型が壊れてしまいますので、
3mm厚に漉いた上で裁断してます。ご了承くださいませ。
分厚いA4を期待してくれてた方、ごめんなさい。。。
商品名:【A4サイズ】ブル
なめし:タンニンなめし
仕上げ:染料染め、シュリンク仕上げ
厚 み:3.0mm前後
カラー:全3色
サイズ:A4(210mm × 297mm)
それではここでアーカイブをお楽しみください。
今回のブルの取り組みはブログに小出しにして来てますので、
ぜひ過去アーカイブも合わせてお楽しみください。
SNSでも発信しておりました。
ブルの詳細はこちらです
お待たせしました。こちらがブルの詳細となります。
希少なブルハイド原皮を使用し、タンニンをしっかりと充填させた革を
ドラムシュリンクさせることで唯一無二のシボを出すことに成功しました。
他の革では味わえないブルハイドの質感をお楽しみください。※シュリンク加減は部位によって異なります。
※シボが非常に深いため、1.0mm以下の漉きはおすすめ致しません。ちぎれます。商品名: ブル
なめし:タンニンなめし
仕上げ:染料染め、シュリンク仕上げ
厚 み:7.5mm~12mm
カラー:全3色
サイズ:半裁(200DS前後)
価 格:220円/DS (税込)
控えめに書いてますが、DS単価220円(税込)となっております。
高いんです。
でもね、革の希少性、背景、そしてこの革の表情を考えれば、
だんだん高くない、と思えるようになってきませんか?(笑)
担当として言えることは
「拒絶反応の前に、一度この革をみてください」
特にこのブログを最後まで読んでくれているお客様には
この意味が伝わると信じております。
警告!最後にこれだけは読んで!そして気をつけて!
これめちゃくちゃ大切なことなんですが、
原厚が7mm~12mmほどあるブルですが、
シュリンクの凹凸も通常の革に比べて大きくなっています。
なので、薄く漉いてしまうと、凹の部分が極端に薄くなってしまったり、
時には穴が開いてしまうこともあります。
おおよそ1.5mmくらいまでなら問題ないですが、
場所によってはシボが深くて、それでもビリっとなってしまうケースもあります。
もちろん、そうならないためにも、ご注文いただいた時に厚みなどの相談をさせていただくことがありますので、その際はご協力をお願いいたします。
私の感覚ですが、柔らかい革ですので、1.5mm〜2.0mmくらいで作ってもらうのが良いかな〜、と思います。
ぜひ、日本のレザークラフト業界に新風を巻き起こしましょう!!
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