先日、社内会議終わりの雑談で「コラムとか書いてみたいな〜」とボソッというと、社員のみんなから「いいじゃないですか!」と思った以上の好反応をいただけたので、その舌の根が乾かないうちに入稿してみます。
こんにちは。Phoenixの横井です。
最近は店頭に立つ機会も減って、話し相手がいない。なので日々の仕事の中で見て聞いて感じた革に関することをコラムで書こうと思います。
皆様のお役に立つものを書けるよう、三日坊主にならぬよう頑張りますので、
コメントでも直接でもDMでも「見てるよ〜」とお声がけいただけると喜びます。
今日は年内最終営業日ですので、今年に感じたこと、来年に思うことを書こうと思います。
深く考えずに言うなれば2021年もコロナに翻弄された1年だったなー、と思います。
Phoenixのお店も営業自粛や入店制限を余儀なくされたり、各種イベントや展示会が中止になったりと、通常とは違う営業形態を強いられて、特に2021年前半は非常にストレスが溜まりました。
革の業界では、夏の東京レザーフェアという国内の大きな展示会が前回に引き続き中止となったり、長引く緊急事態宣言やそれに伴う様々な制限で需要供給に影響が出ました。2020年に比べて革靴の生産量は少し持ち直してはいますが、依然として厳しい水準が続いているようです。テレワークの浸透や訪問営業が敬遠されてるのかなーと思います。
今回のコロナ禍で思うのは「革の素材としての地力とは?」というところです。
今、世間を見渡せばたくさんの服飾素材があふれています。
綿、麻、ナイロン、レーヨン、ポリエステル
その中でも様々な技術を用いて機能を付与しているものもたくさんあります。特にアパレルの素材や材料というのは、とてもバラエティに富んでおり、ユーザーの嗜好や世の中の流行を汲み、毎年毎年新しいものが登場します。
そんなものの中には「高機能」であったり「環境配慮」だったり「融通性」だったり「経済性」だったり。
革の良さって何なんだろう?
改めて考えてみると、抽象的な答えしか出てこず、私自身の今年のテーマにもなっていました。
こんな仕事をしておりますので、革は好きです。でも革の何が好き、自分の中での革の優位性ってなんなんだろう、と考え出すとすごく奥深いところまで入り込んでしまって出てくるのに苦労する。それくらい私の中で悶々としたテーマです。
おそらくこの問いに関する答えって十人十色で、明確な正解ってないと思うんです。ただ、私なりに答えはまだ出ないけれどもヒントには出会えたと思ってます。
少し話は逸れますが。
本を読むのが好きで、少し昔の純文学と呼ばれるジャンルが好きで、そこから派生して昭和中期頃の本を読んでいて、
白洲正子さんのエッセー読んだりして、そっち(どっち?w)寄りな思想を持っていたんですが、少し前に陶芸家の河井寛次郎のエッセーを読みました。
河井 寛次郎(かわい かんじろう、1890年(明治23年)8月24日 – 1966年(昭和41年)11月18日)は、日本の陶芸家。陶芸のほか、彫刻、デザイン、書、詩、詞、随筆などの分野でも作品を残している[2]。河井 寬次郎とも表記される[3]。—出典:ウィキペディア
読むまであまり意識したことなかったんですが、昭和初期〜中期頃まではきっと現代よりも陶器は生活に近いところにあったんだろうな、と感じました。そしてそれらは一つ一つ人の手によって作られたものだったんだろうな、と。
これって今、革が置かれている状況と似てるんじゃなかろうか、と。
必需品から嗜好品、そして工芸品へ。
一概に陶器と皮革とで同位比較すべきでは無いかもしれませんが、
全く無視すべきものでも無いのかなー。
興味ある方はこちらの本、面白いのでオススメです。
話を戻します。
革の良さって何なんだろう?
見た目、素材感、堅牢度 etc…
革を扱う上で、なぜ皆さんが革を選んだのかを自身で問うてみるのも面白いですよ。
文責:横井
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