毎週日曜日はブログ、バックナンバーシリーズの日です。
過去ブログに膨大にあるアーカイブの中から有益な情報を再掲して、日の目を当てよう!
そして最近レザークラフトに興味を持った方にも見てもらいやすいようにしよう!
今日のお話は、これからの季節気になるアレの話から、実はまた違う注意点があった!
というものです。
特にレザークラフトでよく使われる「タンニンなめし」の革をメインに据えている方は必読ですよ〜。
おやこんな所に黒いツブツブが。。。もしや・・・
それではご覧ください。2010年8月23日のブログ
立体成型における黒い点々Part1 にっくきカビの話
立体成型における黒い点々Part2 犯人は鉄!
今日は2本通してご覧ください!
序文:バックナンバーシリーズとは?
Phoenixはここでブログを2014年から書いていますが、実はそのもっと前から他のサーバで書いていました。訳あって現在のサーバへお引越ししましたが、1400ほどあった旧サーバの記事はお引越しできず、そちらのサーバに置きっ放しとなっております。
(旧サーバのブログはこちら)
現在でも古いブログはご覧頂けますが、別サーバの記事なのでブログ内検索などでは引っかかりません。
有益な情報がたくさんあって、とってももったいないなー、と日々思っていたので、これから少しずつ【バックナンバー】としてこのブログ用に再編して掲載していこうと思います。
古い記事の引用となりますので、表現が古かったり今ではもっと便利になっていたりしますが、これは当時のまま載せようと思います。
他にも価格が当時と異なっていたり、登場人物がすでにPhoenixを去った人だったりしますが、こちらは誤解を避けるためにも、ご本人への配慮もあり伏字や編集したものとさせていただきます。
予めご了承ください。
本文:おや、気づかないうちに革の表に黒いポツポツが・・・
「フェニックスさ~ん、立体成型していたら何か生えたよ。カビ??」
「おや、以前も細かい立体成型つくっていたお兄さん、どんなの?」
ということで今回は立体成型における黒い点々の話。。
社長に聞いてみたところカビだろうなぁ、と。
で、調べてみました。
カビというものは空気中にいくらでも生息します。
湿度90~100%、温度25~35度、PH4.0~7.5
これがカビ発生の最適条件だそうです。(皮革ハンドブック 351頁。。今年春くらいに改訂版出す言うたのにいつ出ることやら、、、)
立体成型時に使う保型剤という品もありますが、生産元に問い合わせたところ、、、
「保型剤も所詮水性ですからカビが生えるかどうかは水と同じです。生えるときは生えますよ」
「じゃぁやっぱりカビが発生しづらい状況を整えるのが重要ってこと?」
「そうですねぇ。」
さて、こっからは個人的な考えです。
カビ対策として出てくるのに下記の条件があります。
1 乾燥状態にする
2 低温にする
3 空気を遮断する
4 汚れを取り除き清潔に保つ
これをひとつひとつ考えてみましょう。
立体成型である以上 1の「乾燥状態にする」というのは不可能です。
2の「低温状態にする」というのは冷蔵庫に入れるという実験が出来ます。
3の「空気を遮断する」というのもそれなりに面白いな、とは思います。大技としては圧力鍋に放り込んでコンプレッサーで空気を抜いて放置という方法もあります。ただ、大技ですのでちょっと怖いですねぇ
タッパーに木型と革を入れてドライアイスをガンガンに入れて放置」というのも面白いかもしれません。二酸化炭素が満たされた湿度100%の空間でカビが繁殖するかどうかは分かりませんがひとつの対策ではあると思います。カビの繁殖に必要なのは厳密にいうと空気、ではなくて、酸素らしいのでタッパーを二酸化炭素で満たせば酸素はかなりなくなるので繁殖は抑えられると思います。
4の「汚れを取り除き清潔に保つ」という手段ですが、木型の汚れを取る。あるいは「革を木型に触れさせない」という手段もあります。
昔から行われている「カビには酢を使おう」というのも手です。
立体成型に使う水分に酢を混ぜることで発生は抑えられると思います。匂いがどうなるかが怖いですが,ここらは実験してみないとにんともかんとも。
浴室のカビ発生を抑える「癒しの空間」簡単!置くだけカビ防止 こういう商品もありますので箱に木型・革と一緒に置くというのも手かと。
検証がしづらい問題ですが、これらの方法を使ってみるのも手かな、と思います。ただ、今回のblogは私個人の考えですので何が起きても責任は取れませんのでご了承くださいな。
「ふぅ、カビが原因ならカビ対策すりゃ完璧だわねぇ」
「くっくっく、Mくん、甘いわね、それはカビじゃないわよ!」
「あぁ、あなたは立体成型も手掛けるさすらいの女職人さん!何がどう!」
「それはカビじゃなくて鉄染みの可能性が高いのよ!」
「なんだってぇ!!」
第二章:鉄じみ?なんぞやそれ?
「カビじゃねぇの、この点々?」
「違うわよ~」
カビならほっといたらどんどん繁殖するでしょ?これはこのままだと思うよ」
「じゃぁ何?」
「Mくん、その本読んでないの~?」
「皮革ハンドブック?電車通勤時によく読んでいたんじゃがなぁ、、どこよ」
「ほら、このところ」
タンニン鞣しの鉄染みの話か。
「もちろん読んでいるが、関係あるの?この制作者さんは鉄のものは周囲にないはずじゃが」
「あまいわね~ 例えば漉き機があるなら刃を研いだ時の微細な鉄粉。それがどこかに付着したらもう鉄染みる。水道水の中が錆びているなら出てきた水はもう鉄分を含んだ水よ~」
「!!そうか!確かに皮革ハンドブックのこの話でも『雨ふったときにトタンから垂れてきた雨水にサビが触れていたがために鉄染み起きたんじゃないの?』という話だったな」
「タンニン系の薄い色の革や、ナチュラルで立体成型すると簡単に出てくるよ、この染み。私は中の成分の問題かな、と思ったけど,他の職人さん曰く、『掃除して、鉄分を排除。それが肝心』と言っていた。例えば水を入れる容器をステンレス容器からプラスチック容器に変えただけでも如実に減ったわよ~」
なるほどなぁ。。
立体成型時に限らずタンニンなめしの革を使う際はそばに鉄分がないように気をつけましょう、という話でした。水は精製水とか使ったほうがいいのかもなぁ、、
過去の関連blog:
- 【バックナンバーシリーズ】2010年03月30日の記事:《道具》硬化剤が固まったら、、、&使い方(2022年3月7日追記あり)
- カーフタンニンってどんな革?
- 【バックナンバーシリーズ】2007年07月24日 《道具》木槌の違い
- お客様作品紹介:カーフタンニンを使ったウォレット
- 【バックナンバーシリーズ】2009年12月17日の記事:《刃型》手打ちの刃型