たばこと塩の博物館へ行ってきた話 〜革モノづくりの歴史を知る


先日、JLCA(日本レザークラフト協会)さんの展示会を見に行った後、前から行ってみたかったたばこと塩の博物館へ行ってきました。

レザークラフトとたばこと塩ってなんの関係があんねん!というツッコミが聞こえてきそうですが、これまた面白い展示だったのでご紹介します。

タバコと塩の博物館

HP→https://www.tabashio.jp/index.html

運営は建物の向かいにあるJT(日本たばこ産業)さんですね。

都営浅草線の本所吾妻橋駅もしくは押上駅から徒歩で行けます。

スカイツリーのすぐそばですね。

入館料は100円!この展示内容と展示クオリティで考えると安い!

しかも私はJAFの会員だったので無料で入れました。(受付で会員証提示でOK)

 

タバコとレザーの関係

日本にタバコが伝来したのは16世紀後半、鉄砲と一緒に長崎に伝来したと言われていますが、確たる根拠はないようで、諸説あるみたいですね。

タバコの伝来

 いずれにしても、スペインの修道士ブルギーリョスの報告書や八条宮智仁親王の『煙草説』にある記録から、慶長年間(1596〜1615年)にはすでに“喫煙”も「たばこ」の耕作も伝来していたと考えられています。

 

日本にタバコが伝わった頃は主に刻んだタバコ葉をキセルで吸っていました。

日本の歴史【江戸期】

たばこが日本に伝えられた当初、喫煙やたばこ耕作は、風紀の乱れや失火、米や麦などの耕作の妨げになるとして禁じられました。しかし、禁令下においてもたばこは流行していったため、次第に容認され、庶民を中心に嗜好品として広く親しまれていきました。
江戸時代の人々は、刻んだたばこをキセルで吸っていました。当初は刻みも粗いものでしたが、次第に喫味がやわらかな細刻みたばこが好まれ、定着しました。また、たばこ盆やたばこ入れなどの喫煙具がつくられるなど、日本独自の喫煙文化が発展しました。

この頃からすでにタバコ(キセル)を持ち歩くための喫煙具が使われるようになり、さまざまな意匠を凝らしたものが作られていました。その一つが「たばこ入れ」と呼ばれる袋物です。

そのたばこ入れに革が使われていました。

 

たばこ入れと革

私が訪れた6/30には「時代とあゆむ 袋物商 -たばこ入れからハンドバッグまで」という特別展が開催されていました。(6/30で終了)

まさにたばこ入れから始まった袋物のあゆみについて特別展示されていました。いやー、これがまた素晴らしかった。

たばこ伝来時のの日本でも革は作られており、主に鹿革なんですが、たばこ入れにも使われていました。

また、印伝金唐革(主にヨーロッパからの輸入)は特に貴重かつ高級な素材として有力者たちのたばこ入れに使われており、

当時はどんな革が流通していたのかを垣間見ることができました。

日本において江戸後期〜昭和初期のモノづくりや革に興味ある人は楽しめると思います。職人てすごい。


(出典:https://www.tabashio.jp/exhibition/2024/2404apr/index.html

常設展示も面白い

特別展示は6月末で終わっちゃいましたが、3階の常設展示は日本はもちろん、世界中のタバコの歴史やそれにまつわる収蔵品を見ることができます。

愛煙家さんたちは楽しめるんじゃないかな。

ちなみに私はタバコ、シガー、キセルを嗜みますのでめちゃ面白かったです。

 

刊行物がすごい!この値段でフルカラーかよ!

で、特筆すべきは刊行物です。

たばこにまつわるあらゆる刊行物を発行されているんですが、

このボリュームでこの値段!と驚くものばかりでした。

通信販売もされているそうなので、今回の特別展の図録も含めて、気になる方は是非。

 

 

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