北海道遠征話 会いたい人に会いに行く


今回の目的の一つである北海道大学を退職された竹之内先生に会いに行ってきましたさ。

そりゃもう村木個人がお会いしたい革業界の人間3人のうちのお一人です。
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革業界、に限らずですけどその道のプロといえる専門家の人はいます。
ただ、その専門知識をひとつの視点からだけではなく、複数の視点から俯瞰して見ることができ、それをわかりやすい言葉で伝えられる人間ってのはどの業界でも貴重な人です。

竹之内氏は革業界の中でそれができる人です。

氏の紡ぐ論文は読んでいて面白く理路整然としていて美しさを感じます。

竹之内一昭さん「鹿革について」:一般社団法人エゾシカ協会
pdf古代の皮革:日本
pdf中世ヨーロッパの皮革

数年前に北海道大学を定年退職されていますが、今現在も革関係の論文や資料をまとめておられます。

今回の北海道札幌行きの目的のひとつは竹之内氏にお会いすることでした。
そりゃもうお会いする前日に北海道大学の場所をわざわざ確かめに行くくらいワクワクですわ!(・ω<)
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北海道大学ってのは日本の中で革を専門的に学べる唯一の大学となっていますね。
例えば東京の皮革試験除や姫路、吹田などの専門機関はあります。
ですが、大学として学生が学べる場所はすでに北海道大学のみです。
(東大の網走の方でエゾシカの活用を研究している部門は存在します。)

北海道大学 農学部/大学院農学院/大学院農学研究院

竹之内先生にお時間をいただき、北海道大学を案内してもらいました。
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竹之内先生、北海道大学はなぜ革に力を入れたんですか?

「明治維新で日本を強くするためには革産業に力を入れる必要がありました。
わらじでは兵隊は育てられないので靴産業を育てなければいけない、そのためには革が必要。さらに工業用ベルトという分野で革が使われました。プーリーを使い動力源から動力を持ってくるのに工業用ベルトが必要だったわけですね。

さらには明治維新で仕事がなくなった大名なり武士なりに仕事を与えるためにも靴産業を発展させなければいけませんでした。

が、当時の日本は革に対しての知識がありません。そのため北海道大学は多額のお金を積んで革の専門家を招請しました。その名残がこの研究室の本棚ですね」
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この本は?

「当時の革関係の書物です。100年以上前ですね。
さらには海外の革関係の雑誌をまとめたものもあります。

北海道大学は鞣しや羊毛の研究を行っています。それに関する資料も所蔵しています。」

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そんな話を2時間ほどして夕食まで一緒にいただきましたが、別れた後に「あぁ、記念に一緒に写真撮れば良かった」「サインもらえばよかった」と後悔しきり。

革に興味ある方は下記リンクから竹ノ内氏の文章を色々と見てください。非常にわかりやすいです。

竹之内 site:www.hikaku.metro.tokyo.jp/ – Google 検索

 

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