ソ連製の本物のサブマシンガン内部にも革は使われていた


「ムラキさん!新しいおもちゃ買ったんで見てください!」

と持ってこられたのがサブマシンガン(;´д`)
これはシカゴタイプライター?え、これって重さ10kgくらいあるけどモデルガンちゃうやん!それを袋に入れて持ち歩くなよ!

銃は銃でも無可動銃ですよ

「これは無可動銃といってきちんと打てないように処理をしたものです。銃口に鉛が詰められているんですよ。この状態で海外から国内に入ってきていますね。こういう無可動銃のお店がきちんとあるんですよ」

にしても職質受けたらめんどうなことになるだろうに、、、

これはソ連製の銃です

「シカゴタイプライターは禁酒法時代、ギャングの代名詞になっていたドラム型弾倉が使われていたサブマシンガンですね。サブマシンガンなので連続的に発射し、その銃声がタイプライターを叩いていた音にちなんで『シカゴタイプライター』と呼ばれていました」

トンプソン・サブマシンガン – Wikipedia

で、これはソ連で作られていたPPSh-41というサブマシンガンです。

PPSh-41 – Wikipedia

ドラム型弾倉で71発弾丸が入りました

PPSh-41(ペーペーシャ・ソーラクアジーン、ロシア語Пистолет-пулемёт Шпагина (ППШ) (Pistolet-Pulemyot Shpagina))とは、第二次世界大戦時にソビエト連邦(以下「ソ連」と表記)で使用された代表的な短機関銃である。
正式名称は「7,62-мм пистолет-пулемёт образца 1941 года системы Шпагина (シュパーギン1941型7.62mm短機関銃)」。バラライカあるいはマンドリンの異名でも知られる

弾倉を入れるポーチも当時のものを入手しました

ベルトはもちろん本革製。ピットタンニンで端っこに稔を入れて筋を入れていますね。へ~、これは手作業で稔入れているっぽいなぁ。今なら刃型に入れてしまうが。

この部分に革が。

この部分が後ろに瞬間的に下がりますが、クッションとして革が使われていますね。

「普通は無可動銃で販売される際にはもう紛失されているパターンが多いんですが、これは奇跡的に当時のものが残っていました」

ちなみに、この部分は無可動、ということで稼働する部分は動かないように固定されています。

サブマシンガンは1分間に何十発も発射され、そのたびごとに写真の中の銀色部分が一瞬後ろに下がり、前に叩き込まれます。その後ろに下がった際に銃本体に与えるダメージを軽減するのが革です。この当時、それだけの回数と衝撃に耐えうるクッション素材が革しか存在せず、それらの革もピットのタンニン鞣しじゃないと耐えきれなかったわけですね。

ちなみにフェニックスは創業1926年ですが、戦時中も今も靴底用の革を販売しています。このサブマシンガンに使われている革と同じような頑健さが今現在販売している革にも見受けられますね。

国産底ベンズ 1足断ち – ヌメ革と真鍮金具とレザークラフト材料の通販-フェニックス

これらはピットタンニンが使われており剛性や頑丈さがとても強い革となっています。

「ピットタンニンはなぜ頑丈なの?」というような話はちょうど今週末土曜日の革日和で解説しています

19.4/5.6(金土)の大阪革日和 5日は営業時間延長や展示会など | 本日は革日和♪

4月6日11時~12時 人に話したくなる革セミナーぷち 革の買い方や歴史編

お土産

「あ、このTシャツはラオスに行ってきたお土産です!赤、好きでしょ、赤!」

いや、赤い色が好きなわけで、赤が好きというわけでは、、、多分違う意味の赤だよね、これ(;´д`)

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