こんにちは。Phoenixよこいです。
先日からApple Watchを買って、夜ランニングなんぞをはじめてみました。
Phoenixで働いて丸6年、その間8キロほど太りましたので、何とか前の体重まで戻したいところです。それにしても最近のウェアラブル端末というのはすごいですね。ほんとスタートレックの世界が実際になりました。人間の想像力は果てしないな。
さて、今日は新商品のご案内。
Lizedさんより発売されたポリッシングワックスについてです。
先日のグレージングトップに続いてのコバ磨き用剤です。
グレージングトップとの違いを聞いてみた
先日のグレージングトップより日を置かずしての登場のポリッシングワックスですが、
同じ艶出し剤ですが何がどう違うんだろう…
おそらくお客様の大半が抱くであろうこの疑問。早速製造元のlizedさんにぶつけてみました
TELLLL TELLLL
よ「お世話になってまーす。lizedさん、カクカクシカジカですがどうなんでしょう?」
り「ですよねー。うちにもたくさん問い合わせ来ちゃってます」
「かなり要約しますが、今回のポリッシングワックスは名前の通りワックスなので、
コート剤じゃないんですよ。液体のワックスです」
よ「もうちょっとそこらを具体的に教えてもらえますか?」
「先日リリースしたグレージングトップはミルクカゼインを主成分として、ウレタン樹脂と浸透させるための助剤で構成されています。カゼインはグレージング仕上げの際に広く使われている薬品で、タンパク質ですね。塗布後に磨くと透明感のあるツヤを生み出します。で、ウレタン樹脂が入っているので、膜を形成します。なので、色止め効果もありますよ」
「一方ポリッシングワックスは申し上げた通りワックスです。
ほら、よくコバ仕上げするときに固形のワックスを刷り込んで熱を加えて浸透させるじゃないですか。あれをもっと効率よくする方法はないかなー、と考えて、だったらワックスを液化させてしまえばいいんじゃないかと思って作りました。中身としてはワックスと水と界面活性剤です。
なので樹脂膜を形成しませんので色止め効果は期待できません。」
「固形ワックスを用いるとコバがしっかりする効果がありますが、ポリッシングワックスも同様で、ツヤを出した上でそのコバを長持ちさせる効果はあります。ただあくまで「お手軽に」がモットーの商品なので、固形を使ったときの80パーセントくらいの仕上がりと思ってください」
なるほど、
グレージングトップはカゼインのツヤとウレタン樹脂でコートの役目
ポリッシングワックスはお手軽コバワックスですね。
カゼインって何だろう?
ちょっと掘り下げます。
先ほどlizedさんからの説明にもあったカゼインですが、皮革の仕上げでもよく使われているとのことで、調べてみました。
まずうちが調べものするときによくお世話になっている日本皮革産業連合会の皮革用語辞典から。
カゼイン仕上げ
革の仕上げの一方法。カゼインを主体として染料、ワックスなどを混合した塗料を革の銀面に塗布した後、固定剤をスプレーし、グレージングで光沢を出す。ボックスカーフ、キッドのような本来の銀面の美しさを生かすのに適している。
ついでにグレージング仕上げについても。
グレージング仕上げ
皮革の代表的な仕上げ方法の1つである。革の表面に平滑性と透明性のある光沢を付与することを目的として、カゼインなどのタンパク質系仕上げ剤やワックスなどを塗布してから、ガラスやメノウのローラーによって強く摩擦して光沢を出す。は虫類皮革ではマット仕上げとともに主流をなす仕上げ法で、エナメル革のような強い艶でなく、上品な艶を出して高級感を醸し出している。
なるほど。カゼイン塗布後に磨くとツヤが出る。これをグレージング仕上げというわけですね。
吟面にも使えました。
真上の写真の通り、先日のグレージングトップもコバの艶出し剤でしたが吟面に使えました。
今回のポリッシングワックスも試してみたところ。こんな感じです。
ええ感じのツヤピカーン
こちらの方がナチュラルな感じにツヤが出ました。
グレージングトップはどちらかというと使い込んだ時のツヤ感と表現したらいいかな。
ポリッシングワックスは革の色がそこまで濃くならずツヤが出ました。何だかお上品なツヤの出方です。
こういう使い方もオススメ。
まとめ
lizedさんも説明してくれた通り、固形ワックスをコバに使おうと思うと、
コバワックス、アルコールランプ、コテが必要で、
効果は絶大ですが導入にコストと手間がかかっていましたが、
ポリッシングワックスは塗ってウエスで磨くだけ、とかなりお手軽な印象です。
その分80パーセントくらいの出来ですが、それでも十分にコバには物性とツヤが付与できます。
普段お使いの革にツヤを出したいなー、ということであればオススメです。
過去の関連blog:
- 合皮にも本革にも使えるコバ仕上げの目止め剤DXコートのご紹介
- 【lized】ありそうでなかったコバ磨き専用のアイテムが登場です【グレージングトップ】
- 【バックナンバーシリーズ】2013年5月17日の記事:動画で見よう!自然なコバ処理とパティーヌ仕上げを可能にするフェニックスコート
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