悪い子はいねぇが~、「革」と書くところを「皮」と書いている悪い子はいねぇが~!
『革』と『皮』、新聞は使い分けていますが、マンガや雑誌、ゲームはたまに間違えていますね。
で、先日も間違えられていました。
皮と革の違い
簡単に言うならば「鞣しをしているかしていない」です。
ですから焼き鳥屋の鳥のカワは「鳥皮」と書かれ、メロンパンのカワ焼いちゃいました、という商品は「皮」が使われます。
カワ靴は革が使われるわけです。
ちっ、TVで間違えるとはなぁ、となまはげ化していたら「元の歌詞から間違いちゃいます」とのアドバイスが。
おや?
あ、松任谷由実が間違えているわ
歌詞から見てみるときっちりと「皮の表紙」と書かれていますね
あらあら、松任谷由実ともあろうものが、となまはげ化していると
「ムラキさん、1946〜1973年までの間は革を「かく」という音読みだけしか学校教育で習ってない世代が存在しているんですよ。国が漢字の使用に制限をかけていました。」
おやおや?
戦後に国語国事問題というのがあったんですよ
「戦後GHQが識字率向上のために日常使用しない漢字を使わなきゃいいんじゃない、ということを言ったんですよ。中には『もう漢字やめてフランス語を公用語にしようぜ』とか『ローマ字を中心にしよう』『漢字廃止しよう!』みたいな極論も出ました。
で、当用漢字が1946年に1850字が制定されました。日常使用しないとされた漢字は制限され、公用文書や一般社会で使用する漢字の範囲が示されました。ここには『皮』はあるけど『革』はありません。
すったもんだがあって1981年に常用漢字が制定され、ここで『革』が復活しました。
常用漢字では『革』は小学校6年制で習います。
つまり、46年~81年に小学校時代を経験した大人は「革」という漢字を習っていません。
松任谷由実は多分その年代ドンピシャだと思いますよ」
へ~、大変な話だけど面白い話だな。
そういや先日読んだ「部落・ある靴職人の視点」という本は77年刊行の本だけど皮靴と書かれていて引っかかっていたんだよね。納得したわ
※ すいません、上記当用漢字ですが調べ直したところちゃんと「皮」「革」両方入っていました。見落としていました。
靴、鞄は常用漢字なのかどうか
「ちなみに靴は中学校で習う常用漢字です。中学校のテストで靴、という漢字は出てくるんですよ。
でも鞄は常用漢字ではありません。テストでは出ず、漢検などで出てくるくらいですね」
へ~( ・∀・)つ〃∩ヘェーヘェーヘェー
「作成」「作製」や「製作」「制作」
靴会社社長「私も『作成』『作製』や『製作』『制作』の使い方の間違いに日々イラッとしてます。プロの仕事してほしいですね。」
『作成』『作製』や『製作』『制作』。。製品を製作する、って使っているかな?
どらどら
制作は、美術作品、映画、テレビ番組など、芸術作品の創作活動に用いられることが多い。
製作は、実用的な物品、器具など、ものを作ることや、その作ったものの意味で用いられる。
作成は、書類・文章・計画などを作り上げること。
作製は、品物・機械・図面など、ものを作ることで、製作とほぼ同意。
製造は、品物を作ること。特に、原料を加工して製品にする意味で用いられる
「制作」と「製作」と「作成」と「作製」と「製造」の違い | 違いがわかる事典
おぉ、とりあえず間違いではなかったようだ。
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