「ムラキさんのつけるblogタイトルはなんというか、、品がないですよね┐(´д`)┌」
大阪人っぽくていいんじゃない?お金というシステム、大好きだし、私
さて、大阪天満橋にあるものづくりコワーキングスペースCo-Boxというメーカースペースに行ってきました。
UVプリンターというお金の匂いがプンプンする機械を見に行きました。
目次
メーカースペースってなによ?
今回行ってきたものづくりコワーキングスペースCo-Boxなどは「ものづくり」「コワーキングスペース」「Co-Box」という3単語の羅列です。
順番に解説すると
・ものづくり…ものをつくる
・コワーキングスペース…CoWorking Spaceとは、他の利用者と交流しながら、仕事や勉強に集中できるオープンオフィススペースのことです。from めっちゃ便利やん!関西すべてのコワーキングスペース一覧 | MakeLeaps
・Co-box…店名です。
で、
・メーカースペース…各種工作道具があり時間貸しや会員になることで利用出来るスペース。3Dプリンターや旋盤、レーザーカッター、電鋸など店により方向性が異なる
今回行ってきたCo-Boxさんは「オープンオフィススペースながらもレーザーカッター、UVプリンタ、3Dプリンタなどもあり、ものづくりも出来る=メーカースペースでもある」という考え方ですね。
UVプリンタって?
紫外線硬化のプリンタ。UV=Ultra Violet.
基本的にご家庭にあるようなプリンタと同じだが、厚みのあるもの(7cm高さ)や平らな面にも印字出来る・紫外線で強制的に硬化させることが可能。
紫外線硬化樹脂を液状で吹き付けて即座に紫外線で固めている、と思ってくだされ。
メリット
ガラス、材木、金属、プラスチック、革、布など色々なものに印刷出来ます。
インクによっては曲げても割れない
白・透明インクが存在する
デメリット
高い。基本的に*百万。かつ、インク代金が高い。1本220ccで1万弱。
白インクは粘度が高く固まりやすい。そのため定期的に撹拌している。正直1ヶ月1回も使わなくても白インクは毎月交換必要。
プリンタの基本だが、定期的にきちんと使わないとヘッドが詰まる
オチから言おう。買うものじゃないな、と
一時期自分の仕事のために購入しようかな、と真剣に考えたが、本体の値段よりもランニングコスト考えるとちときついな、という話になり諦めた。いいんだよ、別に数百万かかろうが、仕事取れる自信あるから。
でも、ランニングコストがガンガンかかるのはきつい。寝ていてもお金が出ていくのはきつい。
今回じっくりと見させてもらってその判断は正しかったな、と。
ただ「革に印刷できる」ということは応用性が高く、このようにレンタルで使うならばかなりお勧めの機械。良くも悪くも「お金」の匂いがするわけです
ものづくりコワーキングスペースCo-Boxはこんなところ
ものづくりコワーキングスペースCo-Box
天満橋のオフィス街のど真ん中、ビルの3Fにあります。
デカイ看板があるわけではないので2017/07/04現在、写真にあるように薬局を目印に探すといいかと
3Fになりますので中に入ってエレベーターで
UVプリンターデモンストレーション&相談会に
UVプリンターデモンストレーション&相談会(7/4(火) 18:30〜)
2000円でUVプリンターを使って各種素材に印刷、質問を受け付けます、というもの。
きちんとお金払っていますので遠慮なくガンガンと聞けます。
ただ、相談会ですので実際に何かを作れる、ということはありません。
「フェニックスで売っている革にサンプル印刷して」とお願いしたくらいです。
実際に何かを作りたいならば下記WSや各種デモンストレーション会が行われていますので興味ある方はHPを御覧ください。作り方わかったらあとは自分で場所借りて作ればいいだけです。
■(残4)レーザーカッターデモンストレーション&相談会(7/6(木) 18:30〜)
■(定員5)UVプリンターでスマホケースを作ろう!(7/15(土) 14:00〜)
■(残3)UVプリンターでスマホケースを作ろう!(7/19(水) 18:30〜)
■(定員5)レーザーカッターとUVプリンターでキーホルダーを作ろう!(7/20(木) 18:30〜)
■(定員5)レーザーカッターとUVプリンターでキーホルダーを作ろう!(7/22(土) 14:00〜)
■(定員5)UVプリンターデモンストレーション&相談会(7/24(月) 18:30〜)
■(定員5)レーザーカッターデモンストレーション&相談会(7/25(火) 18:30〜)
UVプリンターでスマホケースを作ろう!なんかは「実際にイラストレーターが入ったノートPC持ってきてください。イラレを使ってどう作るかを解説して実際にスマホケースに印刷しましょう」というものです。
システムは?
・ サービス・料金案内 | コーボックス レーザー加工機、3DプリンターやUVプリンターが使える共有オフィス
・FAQ | コーボックス レーザー加工機、3DプリンターやUVプリンターが使える共有オフィス
■ Co-Boxについて
Q.「ものづくり」ではなく、PC作業・勉強場所として使えますか?
Q.電話や打ち合わせをしてもいいですか?■ メンバー入会について
Q.利用にはメンバーになる必要がありますか?
Q.メンバーにならないと3Dプリンター・レーザーカッターは使えないのですか?
Q.メンバーになるとどのようなメリットがありますか?
Q.入会金は毎年払う必要がありますか?
Q.法人・グループとして利用はできますか?■ 月利用について
Q.月利用ではどのようなメリットがありますか?
Q.月利用の申し込みはいつすればよいですか?■ その他スペース利用について
Q.領収書は発行できますか?
Q.駐車場・駐輪場はありますか?■ 機器利用について
Q.レーザーカッターで加工できない材料はありますか?
Q.3Dプリンター・レーザーカッターの使い方がわかりません
Q.レーザーカッター利用に必要なデータ形式がわかりません
UVプリンターデモンストレーション
・印刷部分はA3よりちょいと大きいくらい
治具代わりにA3用紙に輪郭線を印刷したものを作り、その上に実際にブツを置いていく。
もちろんA3くらいの大きさのものにも印刷可能
・基本10分500円。会員になればレーザーカッター共々月々2時間まで無料で使用可能。
>サービス・料金案内 | コーボックス レーザー加工機、3DプリンターやUVプリンターが使える共有オフィス
・デモンストレーションしてもらったものはアクリル樹脂(レーザーカッターで裁断したもの)、プラスチック=ボールペン、合皮、材木、キャンバス布、スマホケース
・下地として白を印刷することで発色がきれいに出る。白を載せないと半透明な仕上がりに
・段差は苦手。
凸凹がある場合凸の先端部分にしか載らない。
凹のへこんだ部分に載せたいならばヘッドが干渉するので7mm程度の底面部分が限度
ボールペンは曲線部分に印刷しているので端っこが多少ぼやけている。
下記写真の「こーぼっくす」の「こー」部分
だから曲面部分は苦手。基本平面。
・ノートパソコンの表面などは得意。
でもレッツノートみたいな曲面部分は無理ですね
・合皮に限らず革にも載るが、今現在入っているインクは「硬い」インクなので曲げる部分に使うとヒビが入って割れる。下記写真のように平面部分で折れ曲がらないならばok。
下地が黒でも隠蔽力は高い。
下記ノートは名前を書いても効果は発揮しない。なんだ、残念。いま、要るのに。
・今後「柔らかい」インクを入れる予定。
これならば曲げてもヒビは入るが剥離はしづらい
・材木は密度の高いものを使えば使うほどキレイに出る
・下記写真の釘頭は写真を元に作っている。かなりリアルかつ細かく印刷されている。
・材木の下地として白を2回重ねたらキレイに出る
・キャンパス布への印刷。
キャンパス布はメディウムが下地になっており、トートバッグの布地もクリアなりで下地を作っている。布地そのものに印刷すると中に吸収されてしまうのでぼやける危険性もある。
・印刷は「早い」「きれい」「高鮮細(コウセンサイ)」の3段階。
プリンタで言うならば
早い=700dpi
きれい=1000dpi
高鮮細=1400dpi
その分時間がかかる。
基本的に10分500円の時間貸し
・写真上から3段階。
「はやい」でも十分きれい。
「きれい」にするとなぜか黒がぼやける
「高繊細」にすると細かい文字が潰れる
はやい、で十分ちゃう、これ
・このプリンタが偉大なのは「白」「クリア」色があること。
白があることでプラモデルのデカールなども印刷できる。「白」が印刷できるプリンターってレア。
実際プラモデルのデカール作りのためだけに通っている人もいる
上記ならば下の切符は白地をアクリル背面に紫で印刷して、その上に白を全面に載せている。だからくっきりはっきり。
上の切符は実際の切符をスキャンしたもの。背面に白を載せていないので半透明に。
・下記スマホケースなどは白を下地として載せていない。
そのためスマホケースの元来の色、乳白色を白部分に使っている。
この自販機の場合そのほうがリアルな感じが出ている。
・クリアは表面に模様を入れることが出来る。
例えばこの目玉
アクリルの背面に印刷することで目玉に奥行きが出ている。
さらにレンガの上に透明でレンガ模様を印刷することでレンガのテクスチャー(模様、手触り)も再現されている。下記写真クリックでわかるかと
これによりのっぺりと印刷ではなく立体感が表現可能
これが革に出来たら色々面白そうだな
これらのクリアのデータ作成方法なども教えてもらえるが、基本的にイラストレーターかフォトショップ使えないと苦しいかな、と。
・プリンターレンタル代金10分500円とは別に1時間2000円で作業代行は依頼可能。
「スマホケース作って欲しい!この持参の写真で。別に自分で作りたいわけじゃない」というならばこれをお願いするのも手
・ガラスやアルマイトのようなツルツルしたものは最初にミッチャクロンスプレーなどで下地を作っておかないと1週間後に剥げる
もっと革について詳しく!
持ち込んだのはフェニックスで販売している「マスラオ」「クロムエクセル」「アリゾナ」の3種。まぁ、クロムエクセルは無理だろうな、と思ったら、、、
マスラオ
マスラオ – レザークラフトフェニックス ONLINE SHOP
ベースとなる革は昭南皮革製のヌメ革を使用し、
顔料を一切使用せず、100%染料のみで日本の職人によって染色されています。
また独自に開発されたオイルをしっかりと浸透させています。
あれ!?一番問題ないと思ったのに一番問題出た。
こすると確実にボロボロこぼれそう。これは食いついていないな、樹脂が。
「黒の上に載せるから白を2回下地として吹き付けているのに載っていませんね、これは」 そだねぇ。むぅ、なんでだろ。。
クロムエクセル
もともとワークブーツ用に仕立てられた革で、80年以上変わらぬ製法で作り続けられています。
たっぷり含んだ蜜蝋・油脂成分により、プルアップによる色化けを楽しんで頂けます。
オイル分強いので多分無理だろうと思い上半分に定着を強くするためにミッチャクロンスプレーを吹き替えてみた。
結果:吹きかけようが吹きかけなかろうがキレイに発色。あれれ!?絶対失敗すると思ったのに。
でも曲げたらパキッと音がする。
アリゾナ
100%染料のみで仕上げられた自然な色ムラと天然のシボが特徴で、表情豊かでハンドメイドに適しています。
凹凸あるからぼやけるだろうな、と思ったら想像通り。でも思った以上に食いついている。
意外なことに曲げてもそれほど割れない。
Co-Boxで以前試作した革
おそらく、、顔料仕上げの合成タンニン革。表面顔料べったりで多分DS**円くらいだろうなぁ。ハギレとして購入したものじゃないかな。
こちらは顔料べったりな分、革の吟面が平滑になっている。そのためキレイに載っている。また、載せているインクが「柔らかい」もののため曲げにも強い。
ヒビは入るが剥離はしていない。
革にUVプリンタする際の注意点
大前提として、、革屋さんはそれぞれが違う革を扱っています。そのためこれから書く内容がすべての革に適合するとは限りません。
かんたんに言うならば「いきなり本番やるんじゃなくて要らない部分で試してから本番しなされよ」ということです.
で、思った点
・おそらく表面塗膜の問題かな、と。
表面にクリアが載っているものほど紫外線硬化インクと相性がよく定着がいいと思われる。
・当社のマスラオは表面の手触りを重視しているためあまりクリアラッカーによる汚れ防止の表面皮膜を厚くしていない。そのためインクがしっかりと食いついていない印象。
・ヌメ革などやったら吸い込むからぼやけるんじゃないかな。
おそらくだがミッチャクロンなりレザースプレーなり吹いたらキレイに食いつくと思われる。
・クロム革などは表面にラッカー吹いているものが多いので安牌かと思われる。
・表面がツルツルしているほど安牌。
・腹部分は繊維が緩いからあまりオススメできない。
・クロムエクセルがこれだけキレイに載るのはかなり意外。革内部のオイル分はあまり関係ない模様
・アリゾナなどのシボのあるものはあまり向かない。印刷がぼやける
・アリゾナが曲げに強かったのはおそらくシボが入っているためもともとグニャグニャと曲がりやすかった。また、シボ部分にもきっちり印刷されているため曲げやすい。
・んと、わかりやすく例示するならば、クロムエクセルは表面がパッキリしているため曲げると割れる。アリゾナはプチプチのように凹凸があり、凹凸全部に印刷されているため曲げに強い。まぁ、その分印刷面がぼやけますが。
上記のでこぼこ部分全てに印刷されていると思ってくだされ
ついでにレーザーカッターも聞いておこう
私がレーザーカッター調べたのって多分10年くらい前。あの頃は月々~万円のリースで2年払いを真剣に悩んだなぁ。。
・アクリルならば1cm厚はキレイに裁断可能。2cmになると斜めになる。
・革もキレイに裁断出来るがコバは焦げる
・えっ!これってレーザーカッターでMDFの表面削っているけどカメオのように斜めになっているやん!
削る・削れないの2択じゃなくて、「微妙に削る」も出来ているやん!
ボールペンの先端で指し示しているところは「斜め」になっている。
カメオのような彫刻はほんとにカメオのように微妙な曲面が表現されている。
そもそもレーザーカッターで削ったら焦げるのに
「焦げは軽く洗ったらMDF木材はとれますよ。
データは通常のデータ作製ではないですね。カメオはちょっとめんどくさいですがデータは自作出来ます。
下記の模様なんかは4層のデータ作ればいいのでかんたんですよ」
レーザーカッターでここまで出来るのか~
「紙に透かし彫りなんかも出来ますね
私の名刺は紙に透かし彫りで住所と名前も印字、、、というか、削っています。」
それ、電灯に透かさなきゃいけないから意味がないのでは(;´∀`)
・これって、アルマイトの瓶やガラス瓶などの曲線にもレーザーカッターで模様彫り込んでいる。曲面なのにこんなこと出来るの!?
「これはレーザの動きにあわせて自動で円筒を動かす、という治具があるんですよ。コップにも出来ますよ」
プレゼントするワインの瓶にレーザーで印字します、というだけで小銭稼げそうだなぁ
*******の工具と技術持っている人大変だな、今後。
昔はあれだけで食べられたのに
ついでに3Dプリンターも
個人的には3Dプリンタはまだ魅力を感じていないんだよなぁ
・3Dデータ作るハードルが高い・実際に欲しいのは3Dスキャナー。
実物作ってスキャンしたほうが早いがスキャナがまだまだ高い。
・金属が作れる3Dプリンタの価格がまだまだまだまだまだまだ高い。
スタートレックのレプリケーターは遠いなぁ
・最近のものづくりイベントでは3Dプリンタで作ったものも増えてきているので「何ができるのかな」と思う人は見に行ってみるといいかも
今回試した革はフェニックス店頭で展示しておきます
曲げると割れるし、こすると剥げるからやらないように(;´∀`)
もしCo-Box行くときは
革関係なり純粋に興味で行く際は「フェニックスのblog見たんですが」と言っておいてくだされ。
別に割り引きも何もありませんが、「あぁ、あのblog記事の内容に興味ある人なんだな」「革に興味あるんだな」などが伝わりやすいので
&
「柔らかい」インクが入った時にうちの革に試し印刷してみて、と頼みやすくなりますので( ゚Д゚)y─┛~~ 曲げても割れないインクがあると革の表現は広げられるなぁ
ものづくりに興味あるならば行ってみてくだされ
見学希望ならば事前予約のほうがお互い幸せになれます
10秒で見学予約できます | コーボックス レーザー加工機、3DプリンターやUVプリンターが使える共有オフィス
この手のスペースは大阪でも東京でも他の地域でも作られてきています。
「ご自身の地域+UVプリンタorレーザカッター」などで一度検索してみてください。
愛知・京都・大阪で3Dプリンタ等ものづくり設備があるコワーキングスペース
買ったら楽勝で数百万とか、ランニングコストが年間10万みたいなものがザクザクありますのでレンタルしたほうが楽ですよ。実際こういうスペースを「売るためのものを作る」ために使っている人も増えてきていますので。
・何か教わりたい際は「受講料いくらかかりますか」と聞いておきましょう。
どれだけ受講料が高額でもお金払うことで習えるならばそれは「安い」んです。
「無料」で教わるってのは後々、いろいろな意味で「高く」つくんです。
なんと7/8.9はデジタルデジタルものづくりDIYの祭典 メイカーズバザール大阪が
マァ、ナンテ偶然!マッチポンプじゃないヨ、ホントダヨ
デジタルものづくりDIYの祭典 メイカーズバザール大阪2017 MAKERS BAZAAR OSAKA 2017年7月8日(土)9日(日)開催
出展販売ブース、ワークショップ、セミナーなど多数な内容です。
3Dプリンタ、レーザーカッター、電子工作で何が出来るのか、などを見学するいい機会かと思います。布業界はなにげに電子工作と融合させている人が出ているんですが、革はまだほとんどいないんですよね。なにげに保守的だからな、革業界
Co-Boxさんはなにしてはるの?
「ヘボコン、という『へぼいロボットコンテスト』やります」
なんちゅうネーミングだ(;´∀`)
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