2015年の話
telll〜♪
おや、キッズレザープログラムをJLIAから受諾して運営してくださっている日本経済研究所さんのMさんだ
「ムラキさん、高校生たちに革の職人さんの仕事内容話してもらえません?」
また唐突やなぁ。。。
目次
「東京都には13歳のハローワークというプログラムがあるですよ
東京都がお金出して各種専門職に依頼。
高校生や中学生に各種専門職の社会人がナマの話をしてもらう、という内容です。」
13歳のハローワーク、って村上龍のやつでしょ?
へーそんなのあるんだ。いいわね。私が聞きたいわ
「で、キッズレザープログラムを通じてJLIAに革の職人さん喋ってくれませんか、という打診が」
いいことやん。やればいいじゃん。
キッズレザープログラムには鞄会社の社長さんいるからあの人から職人派遣してもらえばいいやんか
「相談したらね、『 そもそもそういう喋ることが出来ないから職人やっているんだよ!』と言われました」
あぁ、、、まぁ、そうだよね、、、
じゃぁ修学旅行生たちの見学なども受け入れているあの工房さんは?
「ちょうどその日に修学旅行生がくる、と、、、」
あぁぁ、、、(´・ω・`)
ちなみに私が断ったらどないするの?
「JLIAとしては断らざるえないなぁ、とのことです。
さらに、これって東京都が依頼して東京都の中の学校に東京都で働いている人が派遣される、というコンセプトなんです。」
うっ、なんて手札の切り方するなぁ。
お金はでるんかな?
「ぶっちゃけ先方から提示されている金額が交通費+αの一律※000円しかないんですよ」
ぶはははは!
すごいな、真面目に職人仕事していたら数時間で稼げる金額だなぁ。。
ファーストフードで昼からバイトしたら稼げる金額やねぇ。
でもキッズレザープログラムって「子供さんに革に親しんでもらう」、というのと、「将来的に革に触れてもらいたい」という意味合いもあるからなぁ。
そういう意味では意義あるけど、年間予算考えると私を動かすお金もないだろうしねぇ。。。
んじゃぁいいよ
「えっ!まじで!?※000円しかないんですよ!
夜行バス使っても片道くらいしか出ませんよ!」
関西人ってのはね、ネタになるなら動くんだよ ( ゚Д゚)y─┛~~
先生「道をきっちり定めてしまっているので挫折すると大変で、、」
ということで夜行バスで移動。
東京都の※市の学校へ。
こちらの学校はスポーツ科などもあり、入学の時点で将来を考えるような生徒さんがいる、とのこと。
13歳のハローワークでは
・事前に生徒さんに来てくれるプロの職業一覧を渡して、生徒は聞きたい職種を3人選んでおく。
・体育館なりにプロの方に来てもらい、車座に取り囲み喋ってもらう。1回20分を1セットとし、3回行う。
・定員などはないので人気ある人には1回30人とかあり、人気ない人は10人とかもザラにある
私が行ったときは
スポーツ整体師、車掌さん、女子プロレスラー、バーテンダー、消防士などの方がいらっしゃっていました。全部で12職種くらいだったかな?
先生いわく
「この学校は中学を卒業した時点で将来的にこういうことがしたい!と道を決めてしまっている生徒が多いんです。
3年その勉強をして卒業して社会に出たり、さらなる専門教育を受けます。それで社会に出てしまい、何かトラブルや挫折を経験してしまうとそのままおポッキリ折れてしまう子も多いんです。
だからそういう子供たちに違う世界もあるんだ、というのを見せてあげてほしい」
は~、つくづくこの経験をつめる生徒さんが羨ましいわねぇ。
良いプロジェクトだし、いい先生じゃないの。
学校の体育館や学生さんがタクサンいる光景なんて見たの20年ぶり以上だねぇ
職人仕事の光と陰
で、話しましたさ、20分×3セット。
事前にタブレットに写真などを入れて
・イベントで販売している・百貨店の職人展にいる・鞄メーカーに雇われている・請負で仕事場で一人で行っている。
これら全部が職人であり、それぞれの違い
・請負職人は基本一人っきりで自宅でコツコツが多い
・私は請負だが仕事場まで通勤してパートさん雇っているがそれでも一人のほうが多い
・自分で売りにいったり、営業したりはしない。したくない
・じゃぁどれくらいお金が入るか
などの生々しい現実話を15分
「えっと、請負職人の生活って、面白いんですか?Σ(・∀・;)
作りたいものを作るわけではなく、人にも全く会わず、というような生活が続くわけじゃないですか!」
良い質問だね、学生さん
面白いですよ、請負職人さんは( ´∀`)bグッ!
・仕事場で一人っきりだから音楽聞こうが映画垂れ流しだろうが自由!
知り合いは「自宅で子供の成長みたいから職人している」という人もいますわ。
・自宅でやっていたら通勤もなし!満員電車なんて乗りません!(聞いていた先生「いい仕事だなー(´・ω・`)」)
・仕事をこなしたら工賃はきっちり支払われる。
・どうやったら売れるか、流行は、など考えなくていいので技術を追求出来る!
例えば工具の置き場所を工夫するだけで1つあたりの作業時間が5秒短くなったらそれを500回作れば2500秒=40分近く短縮出来る。それだけ時間効率が良くなる。こういうパズルを追求する世界。
・1週間に出会うのはメーカーの営業2人だけと配偶者だけ、みたいなことも十分ありえます!人に会いたくない、喋りたくない、という人には最適ですよ!
聞いていた生徒さんはちょっと引いていましたけどね。
あれ?いい話をしたつもりだったんだがなぁ おっかしいなぁ
後日生徒さんからの感想文が全部送られてきましたが「社会に出て人付き合いが嫌になった、と思ったときにはこういう仕事もあったな、と思い出します!」とのことでした。
最後に注意点
今回かなり格安で行いましたが、基本的にお金積まれたり、自分で企画しないと話しません。キッズレザーでお世話になっているJLIAやキッズレザー運営の日本経済研究所さんからのお願いだったので行いました。
時々「そうか!お願いしたら格安でやってくれるんだ!」と勘違いして簡単に依頼してくる人いますので。
お金か、信頼を積んでください。( ゚Д゚)y─┛~~
ちょうどタイミングよく革日和セミナーが2月3,4日に!
上記で話した内容をもうちょい大人向け、かつ、動画もまじえて解説するセミナーがちょうど!折よく!18年2月3,4日にレザークラフトフェニックス3Fにて開催されます
当日は3Fのサンプル師が教えるバッグ教室の教室展も開催されます。
2月3日、4日 バッグ教室の展示会 『Bag Cafe』 を開催します。 | サンプル師が教えるバッグ教室
バッグメーカー業というのはどういう仕事か、を解説
過去の関連blog:
- キッズレザープログラムに送る革を準備していた。こんなハギレ革でも助かっている、という話し
- 14.04.20(日) 本日は革日和「バッグサンプル師ってどんな仕事?」セミナー
- バッグの請負い職人道場が開設される、とのことで話を聞く。
- 2024/5/31 (金) はフェニックスナイトを開催します。今回の初心者さん向けセミナーは「人に話したくなる革の話」です。
- 動画で見よう!フェニーチェの出している塗料アプリってどんなもの?という話から