先日金曜ロードショーで「アントマン」を見ていました。
アリのようにちっちゃいマーベル話ですな。
のび太の宇宙小戦争か、一寸法師か、的な話なのですが、その中で気になったこと。
ん?お金持って、教養あります!的な描写なのに財布もたねぇの?(;´д`)トホホ…
目次
技術があってもモノは売れない
何度も何度もセミナーで言うようにしている事は「企画・営業・デザイン・ものづくり、はどれもプロの仕事で1人で全部やると破綻する」「作るよりも売るほうが10倍難しい」ということ。
で。
日本人の作り手なりが「ほら、日本の技術はすごいんだよ!だから売れるだろ!」といって海外に出てコテンパンになるのは大企業でも個人でもよくあること。
理由は現地の事情を考慮していないから。
財布の制作技術などがあって海外に売ろうと思った際に重要なのは「その技術がどうすごいかを、どのように伝えるか!」よりも「作られたものが現地で需要があるかどうか」だと思うわけで。
海外に財布売る際に財布の需要がそもそもあるのか、と考えるわけですな。
アントマンのこの人って明らかに上流階級だよね?でも財布持たないの?
作中で出てくる重要人物。お金持ちで教養ある設定なのにお金はマネークリップでポケットに入れているだけ。
???なに、財布持たないの?とfacebookで疑問。そうすると数人から参考意見いただけました。
チップ文化のためじゃないかな、と
知り合い男性。
「社会的地位がそれなりに高くて都市部に住んでいると、サービスを受ける都度チップをはらうのでマネークリップは便利ですよ。」
!そうか、チップ文化か!
コインじゃなくてお札が発達している社会だからこそ、かもなぁ。
「昔、サンフランシスコの知り合いに車でホテルまで連れて行ってもらって食事したとき、バレサービスに車の鍵を渡してチップ、入口のベルボーイがドアを開けたらチップ、荷物係にチップみたいな感じで、チップの連続でした。
おぉぅ、恐ろしく想像しづらい世界だ(゚A゚;)ゴクリ
そもそも現金持ち歩かないです
フェニックスのお客さんから
「20代の頃ニューヨークに1年いました。確かにボク自身もアメリカで財布を持ってなかったです。お札はマネークリップを使って小銭はポケットにジャラジャラ入れてました。
理由として小銭は25セント硬貨以外はチップとしてあげてしまうので小銭持ち歩いてません。1ドルまで札なのでお札が多くなるのも理由だと思います。
あと、カード払いがメインなので現金そんなに持ち歩いてないです。」
あ、そうか。日本は異常なほど現金至上主義的な所があるからそこらあたりの認識がちょっといびつだわな。でも停電になるとカードのたぐいは使えなくなるんだよねぇ。
日本って災害が多い国なので、停電になると使えない決済手段はちょっと危ないと思うんだよなぁ。
車社会だと財布が邪魔
知り合い女性。米国在住
「多分だけど、アメリカ人の男の人って日本人男性みたいにカバンを持つ習慣がない。学生さんならバックパック持つけど、それも学校行く時だけだし。
車社会だからだと思うけど。で、男の人はポケットに鍵と財布なんだけど、多くの男性は財布だとかさばるらしい。特に、車に入ってシートに、座ると邪魔らしく。だから、ズボンの前ポケットにすっと入るマネークリップが便利だからなんじゃないかな。」
!!なるほどなぁ。そうか、車で座る際に邪魔だから前ポケットに入れるためにか。
チップの影響は?
「チップ文化といっても、中流階級はレストランとかでしかチップ出さないしね。そのせいだとは思わないけど、あの映画でお金持ちという設定ならマネークリップはありかもね。」
面白いなぁ。
他国で商売する、ってのは異文化の背景を考えた上で行動しないと転ぶよ、という話でしたわ。
フェニックスではマネークリップ売ってます!
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まぁ、それはそれとしてアントマン面白かったよ
結構好みの内容でした。
ドラえもんちっくなところとか量子力学の話とか、アリのそれぞれの生体とか。
アントマン|映画/ブルーレイ・デジタル配信|マーベル|Marvel|
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