革の話をしよう！：マッドマックスの世界で革はどのような意味合いがあるか？

絶対に映画館で見てください！と知人に言われて見てきたマッドマックス。
6月に公開されも8月でも上映されているロングラン映画。さすがの面白さでした。
よくもまぁこんな2015年にこれだけの映画作れたな、と色々な意味で突っ込みどころ満載でした。

さて、何があろうと革に結びつけるのですが、新作マッドマックスでは革はどのように関わっているでしょうか？

旧作のマッドマックスでは衣装に革がよく使われていた
革のデメリット：大量の水がいる
さて、新作のマッドマックスでも革は使われていたか？
じゃぁ、カワは減っているのか？
さて、太鼓のカワは革、皮、どっちの漢字を使うべきでしょうか？
生皮なら手に入るが牛が大変、とても大変
世紀末で革細工をしたいならば
結論：
露骨な宣伝

旧作のマッドマックスでは衣装に革がよく使われていた

北斗の拳の原作とも言えるマッドマックスですが、旧作の中ではならず者無法者の装備衣装として革がよく使われていました。パンクファッションの延長ですな。

革のデメリット：大量の水がいる

革ですが、様々なメリットとデメリットがあります。
デメリットのひとつに「作るのに大量の水が必要となる」というものがあります。
革1枚なめすのに総量として1トンの水が必要とされると言われており、タンナーが1日で使う水量は500トン以上と言われています。

マッドマックスの作中は水が貴重な世界となっています。
そんな世界では家畜を育てることが困難であり、原材料である皮も供給されづらく、水がないため鞣しも不可能となります。

水がない世界では基本的に革の文化は発展しません。
砂漠はもちろんですが、氷の世界でも革文化は発展しづらくなります。
エスキモーたちは植物と水が貴重な世界ですので狩猟で得たアザラシは口なめしといって口で延々と噛んでいく鞣しをしていました。
水がない場所では革の文化は発展しません。

さて、新作のマッドマックスでも革は使われていたか？

作中でのボスキャラは老齢なため力強く見せるために装飾品は欠かせません。

旧作マッドマックス（北斗の拳も同じく）ではパンク的な革ファッションは鎧という側面よりも威圧感を与えることが目的でした。（マッドマックスでも北斗の世界でも防具なんてほぼ意味ないですから）
新作マッドマックスでもその点は同じです。
ただ、新作では威圧感を与える小道具が革ではなく、透明な鎧でした。素材的にはFRPになるのかな、あれは。上記写真の真ん中イモータルジョー（おじいちゃん）が身につけているのが透明な鎧です。

旧作に比べると革の衣装小道具は格段に減っています。革に頼ることなく威圧感を与える素材やファッショが増えた、ということですな。それでもベルト部分などにはやはり革が使われています。

じゃぁ、カワは減っているのか？

作中で使われている革は減っていますが、皮は重要なところで出番があります。
作中で頻繁に登場する太鼓です。

再生すると1:44からスタートしますが、上記動画の右側に写っているのが太鼓を4台載せたイカレタ改造車です。

ちなみにこの車の正面ではギターリストが炎を吹くギターをかき鳴らしています。

マッドマックスの世界はまさしく「welcome to the crazy time !このいかれた時代にようこそ！君はtough　boy！tough　boy！」という世界。大事なのは人の命ではなく水とガソリン。男が望むのは改造車！という世界。
作中で砦を築き水の管理を握り神的に振る舞うラスボス「イモータルジョー」は人民に神として崇められ、軍隊を築いています。そんな彼が戦争に赴く際に使われるのが音楽です。

軍隊に音楽は欠かすことができないのは過去現在を問わず歴史が証明しており、重要な楽器として太鼓がありました。太鼓は原始的な楽器であり、マッドマックスの世界でも太鼓はドンドコドンと使われています。